妊娠中期とは
妊娠16週目の安定期からを、妊娠中期といいます。
妊娠中期には、食欲もだいぶ出てきて胎動もたくさん感じるようになります。
胎盤も完璧に完成するので流産などの心配もなくなるのが妊娠中期です。
◆妊娠 5ヶ月(妊娠週数:満16~19週間)
母体の変化
・子宮は、大人の頭ぐらいになります。子宮の上の部分(子宮底)は、おへそ近くまで伸びてきます。
・まだそれほど動作がつらいということはありませんが、体重は増え、外見的にもおなかのふくらみがわかるようになります。
・乳房がいちだんと大きくなります。
胎児の成長
・身長は約25センチメートル、体重は約250~300グラムです。
・頭は鶏卵よりもやや小さい程度にまで発達します。
・毛髪や爪が生え始め、身体全体が柔らかい毛でおおわれてきます。
・手足の運動が活発になり、羊水のなかを自由に動き回るようになります。
◆妊娠 6ヶ月(妊娠週数:満20~23週間)
母体の変化
・子宮底の高さがおへその位置にまで達し、下腹部のふくらみが大きくなります。体重も増えます。
・子宮の重さが1.5キログラムにまでなるため、腰痛や背中の痛みが出ることがあります。
・乳頭が敏感になり、しぼると薄いお乳(初乳)がにじみ出ることがあります。
胎児の成長
・身長は約30センチ、体重は約600~700グラムです。
・身体が急速に成長し、骨格もしっかりしてきます。
・皮膚が厚くなり、胎脂という脂肪が身体の表面にできます。
・眉毛、まつげができ、顔の形がはっきりとできてきます。
妊娠5ヶ月目のときに、「戌の日」というものがあります。
戌の日というのは、安産になるために妊娠5ヶ月目に腹帯やさらしを巻く習慣です。
大きくなっていくお腹を支える役目も果たすので、妊娠5ヶ月目になったら是非使用することをお勧めします。
妊娠中期に入るとお腹がどんどん目立ってくるようになります。
お腹を圧迫するような服ではなく、ゆったりとしたな服を着ると良いでしょう。
お腹の中に赤ちゃんがいるのですから、ちゃんと自覚を持ちましょう。
転んだりして、お腹を打ち付けてしまったら流産してしまう可能性もあります。
妊娠しているとどうしても足元も不安定になるので、ヒールのない靴を履くことをお勧めします。
妊娠中期の時に注意しておきたいことがあります。
それは、「鉄欠乏性貧血」です。
妊娠20週目を過ぎた時に血液循環量が急激に増えるので貧血を起こす方が多いようです。
鉄欠乏性貧血を防ぐためには、鉄分を多く含んだ食品は、大豆・レバー・かぼちゃ・ほうれん草・牛肉の赤身やイワシを積極的に食べましょう。
妊娠中期の頃は、安定期とも言われています。
つわりもおさまる方が多いのもこの時期なので、妊娠中期にやりたいことをやっておくと良いでしょう。
出産すると、お母さんは虫歯になりやすくなります。
赤ちゃんに栄養がいってしまうので、どうしてもカルシウムが不足しがちで、出産後に虫歯になるお母さんが多いのです。
妊娠中期のときに、歯医者で歯を見てもらっておくと良いでしょう。
元気な赤ちゃんを産むためにも大切なことですよ。
中期ならまだ体が負担になりませんので、是非この時期に治療をしておくのが良いでしょう。
女性なら「毎日綺麗でいたい」というのが本音ですよね。
市販で売っているヘアカラー剤やパーマ剤に「妊娠中の方は使用を控えてください」というのが書いてありますね。
妊娠中は肌や頭皮が弱っているので、荒れる可能性があるから書いてあるのです。
髪の毛を染めたり切ったりするのも、中期のうちにやっておきましょう。
中期になると妊娠線が出てくる方も多いようですね。
妊娠線はお腹が大きくなるにつれ、どんどん目立ってくるようになってしまいます。
産後もなかなか消えることが難しい妊娠線!
妊娠線が出る前の妊娠初期のときから、食事に気をつけて体重増加は8キロから10キロに抑えましょう。
また、今では妊娠線を出しにくくするクリームも売っています。
初期のときから、お腹にクリームを塗っておくといいかも。